- 2010.07.19 Monday
- moto・・・・モトグッチ・整備など
------バルブ伝動装置
fig4-a
タイミングギヤトレイン、V7Sport以来のギヤによるバルブ伝動装置です。
クランクシャフトギヤによりオイルポンプギヤとカムチェインを駆動するアイドラーシャフトを駆動します。
アイドラーギヤとオイルポンプギヤはモジュールが異なりますのでクランクシャフトギヤは2枚重ねて組付けてあります。
-----しかし、ギヤのバックラッシュノイズ対策は? 不要な程精度が良いのか?
fig4-b
カムチェインのレイアウトが判ると思います。(クラッチ側からのイメージ)
fig4-c
シリンダーヘッドのスペースの都合で小径カムスプロケットとサイレントチェインです。
タイミングチェインに一般的なローラーチェインではなく”サイレントチェイン”を採用しています。
カムスプロケットが小径で歯数が少なくなるとスプロケットは円ではなく多角形という形状になり、カムシャフトは等速運動が出来ずにバルブの異常な動きや燃焼振動につながります。(バルブタイミングの狂い)
従って歯数は多いほど良く。歯数が概ね17T 以下くらいになると、上記の問題が大きく表面化します。 又、小径が故に一般的なローラーチェインではローラーとスプロケットとぶつかる様に噛合います、すなわち作動音が大きくなります。
これらを解決する為に、軸間のピッチを小さく出来、ピンとは別のプレート部がスプロケットと噛合いが静かな作動音となるサイレントチェインの採用です。
しかし、フリクションロスが大きいのが欠点ですが、騒音規制対策をも含め名称の如く静かなサイレントチェインとしました。
又、弊社HP”テクニカル 12”の項に詳しくありますが、チェインテンショナーは弓形(レバータイプ)となりガイドと共にタイミングチェイン振れを抑えています。
fig.4-d
チェインテンショナーの取付け位置がRH/LHシリンダーでは異なります。
T.Shiga