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テクニカルトレーニング

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PGJ主催のテクニカルトレーニングに行って参りました。1200cc8バルブエンジンはさすがにまだバラバラにするチャンスがありませんでしたので、これが楽しみでした。

このエンジンについてはすでに当ブログでいろいろと解説させていただいておりますので、画像を撮れた分など追加的に一部ご紹介しましょう。



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http://www.motoguzzi-jp.com/sb/log/eid47.html
↑ここで紹介しておりましたバルブステムエンドキャップです。これは裏から見ているので上下逆ですのでご注意ください。

ロッカーアームでステムを押す際に発生する偏磨耗を防ぐために使われてきたアイデアですが、多くはバルブステムの上にキャップをかぶせる形状だったのに対し、これはカップがアジャストボルトに圧入してあります。

自由に首を振ることが可能で偏磨耗を防いでいます。



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カムシャフトです。
従来の2バルブエンジンのカムシャフトがあった位置にギアによりエンジン回転の1/2に減速されたアイドラーシャフト(PGJはサービスシャフトと呼称)が置かれ、カムシャフトはチェーンによってアイドラーシャフトと同方向同一回転で駆動されています。

外見ややヌルッとした印象の、キレイに仕上げられたカムシャフトですが、カム面に若干の磨耗が見られました。そしてタペット側を確認すると、こちらには回転痕とともに凹状の磨耗が認められます。

走行履歴などの情報がないエンジンという説明でしたので、過酷なテストを重ねたエンジンなのかもしれませんが、年式の新しさから考えて、またタペットは正常に回転しているという前提で、いくらか潤滑不足の傾向があるのかもしれません。



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これは右シリンダー側です。カムチェーンホールの右上にグリーンのOリングが見えますが、これは油圧チェーンテンショナーのためのオイルラインです。
が、残念ながら左シリンダー側にはオイルラインを設けることができず(穴を開けようにも右側のチェーンホールがあるので)、アジャスターとスプリングでテンショナーを抑えるようになっています。

ちなみにクランクケースには
http://www.motoguzzi-jp.com/sb/log/eid54.html
にある通り、より高いケース剛性を得るためにクランクジャーナルベアリングが圧入されています。

この部分で注意したいのはベアリングだけが損傷しても、単独でパーツは供給されず、クランクケース交換となることです。前述の通り、オイル管理がきちんとしていれば滅多に痛まない部分ではありますが、あまりな低回転で「鼓動を楽しむ」みたいなことを繰り返していると適切なオイルプレッシャーが確保されず、まさかの・・・・ということもあるかもしれません。



mas
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8Valveのコネクティングロッド

>8Vクランク.jpg

1200-8Valve Engine のオイルサンプ側から見たイメージです。
コンロッドの形状が以前2010/09/01のWebで紹介した物とは随分と設計変更になっています。
ベアリングキャップに大きなリブがあり、コンロッドもI 断面形状からH 断面形状になり剛性が随分と上がっている感じです。
奥の方にテフロンコーテイングされたピストンが見えます、そして、カウンターウエイトのドリル穴は工場でダイナミックバランスを調整した証です。

RIPA-Shiga

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