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ではCarlo Guzzi氏のLODOLAはタイミングチェーンの振れをどの様に抑えていたのかと言いますと[fig.8/fig,9参照]の様に弓なり状のテンショナーでタイミングチェーン全面を押さえて振れを防いでいるのです。タイミングチェーンの接触部にはラバーを貼りつけてチェーン損傷とノイズの防止を図っていました。 しかし、850cc〜1200ccは前述の様にV7Sportの初期型までヘルカルギヤによるギヤトレインによるものでV7Sportの後期型からタイミングチェーンによるものとなりました。そしてテンショナーは、1987年ころまでは、ラバーが溶着してあるチェーンガイド[fig.11/fig.12参照]でタイミングチェーンを押さえて定期的に調整するものでした。 その後は[fig.4/13参照]の様なもので接触部はテフロン製で、前述の国産ローラーと同じような装着位置でタイミングチェーンの一部分のみを押さえている為タイミングチェーンがクランクケースに接触しノイズを発生する以前のモデルの様なことはなくなりましたが、スプリングが弱いのでタイミングチェーンの振れをLODOLAのように確実に抑える事はできません。 この問題はイタリアで解決しました。[Fig.15参照] これはイタリア在住のMOTO GUZZIチューナーの製品です。チェーン接触部にはV75系チェーンテンショナーのテフロン部を流用しています。我々は、今まで述べました動弁系駆動の懸念を払拭する為に、タイミングチェーンの取換時にはこの”弓型のチェーンテンショナー”をお勧めしています。 タイミングチェーンを構成する部品のうち実際にスプロケットと接触するローラーとピンが初期磨耗や経年使用などにより隙間が生じる事によりひとコマ間の伸びが発生し全長が長くなりますので、この意味でも”チェーンテンショナー”が重要なパーツとなります。 |